これがベトナム大学院の実態だ!

Trường Đại Học Bách Khoa Thành Phố Hồ Chí Minhの大学院修士課程に社会人入学

ベトナム大学院生の登校拒否とハーバード大構内自殺に思う

ベトナムの大学初日の授業開始前からエレベーターで同じになり、話すようになった学生がいたが、ある時を境に学校に来なくなった。
その学生の次セメスターの登録科目は1つもなかった。
その理由は本人にしかわからないが、ドロップアウトしたということである。
また、別な授業でプレゼングループだったメンバーがまさかの登校拒否となり、結局一人でプレゼンをすることとなった。
もっともこれは他のグループが最大6名のところ、たった一人でシステム構築から発表まで全部やったということも高評価の一因となり結果オーライとなった。
さて、自分もドロップアウトまではいかないにしても、途中3週間ほど学校に行かないときがあった。
逆に、その3週間の自主休講があったからこそ、気を取り直してその後休むことなくそのセメスターを終えることができ、今セメスターにおいては1回も休んではいない。
そういった意味ではしばらく休むというのも必要なことなのかもしれない。

ベトナム以外に目を向けると、ハーバード大学構内で自殺があった。しかも銃殺という日本ではあまりお目にかからない方法である。
日本でも銃殺ではないものの大学院自殺者が問題となっている。ニュースになっているのは氷山の一角であり、その手前で相談している人も多く、相談したおかげで踏みとどまれているケースも多いようだ。
また、日本人がアメリカの大学(院含む)に留学したがついていけず一人で悩み、自殺を考えているというのが大手小町だったか知恵袋だったかにあったが、そもそも論としてなぜ彼らがそこまで追いつめられているのか。
具体例として俺の場合、平日の昼間働き、夜間や土日で学校に通う。つまり趣味の習い事をしているような感覚だ。
習い事で人間関係に問題があったらどうするか?普通、行かなくなるよね。自殺する人いないよね。

スケッチだったかベッターだったかに載ってたサークルみたいのに参加した。人間関係が悪くてどうしようかなと思っていた矢先、俺がいないときに昼めし支給があったらしい。しかもその昼飯の費用は日本人からのカンパだと言われ、俺に金を払うように言ってきた。俺は食べずに金だけを払わされたわけだ。それでいてベトナム人から感謝の言葉もないしね。さらに俺が持参した準備物にも難癖をつけられ、これはもう潮時かと思った。自然と足が遠のき、正式に退会手続きとかしてないけど、もう1年以上行っていない。
どっかで会ったら気まずいかなとも思ったのだが、意外にもどっかで会うことはなかった。そうこうしているうちにメンバーも帰国したりして入れ替わるので、ますますもってその心配はなくなる。

本題だが、日本やアメリカの大学院生の自殺としては、その環境から逃れられず八方塞がりというのが背景としてあるのだろう。
東大を卒業して電通に入った新人の高橋まつりさんという方が自殺したニュースはいまだ記憶に新しいが、これもその環境から逃れられなかったのか。
何せ就業規則に「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは」とあるくらいだ。
自殺は良くて退職がだめというルールなのか、会社に殺されても社員という身分を放さなかった。この場合、完遂したかった目的とは一体何だろうか。
この自殺を公にすることで抑止力が働き、凄惨な事件が今後起きなくなることか。
この件について3年目の先輩にインタビューを行ったところもあるようだ。
広告代理店だし、何か気の利いたキャッチコピーのような事をいうのか、それとも実直な意見として、「先輩である私たちが何の力にもなれず申し訳なく、大変残念な事件ではあるが、これを機に労働環境を見なおすきっかけとし、会社を変えていきたい。それが彼女に対する供養だと思う」あたりかと思ったら、予想のはるか斜め上を行くものであった。
http://biz-journal.jp/2017/01/post_17883_3.html

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16年12月、電通入社3年目のある女性社員は、こう言い放った。
「できない女(高橋まつりさんのこと)が自殺したので、とても迷惑している。辞めるなどと言い出す社長など上層部の弱腰ぶりには本当にあきれた。クライアントに対して強く出られなくなったため、仕事がやりづらくて仕方がない」

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えええええ??????
迷惑って言葉使う場面か?
社員旅行の集合時間に遅れてきたとかじゃないんだよ?
遺族の前でも同じこと言えるのか?
悲しみのかけらも感じられない態度には本当にあきれた。
この3年目の感想が本心から出たものであれば(というか普通は冗談でも言わないが)恐ろしいことこの上ない。
耳なし芳一等著名な怪談話など足元にも及ばない恐ろしさだ。
あまりの恐ろしさに夜一人でトイレに行けなくなる学生が続出する。
なんだか、この3年目もそのうち同じ目に遭うような気がする。

さて、この件に関して、「自殺するぐらいならなぜ退職しなかったのか?」という人が散見される。
純粋に疑問の意味で言うのならわかるが、自殺した人を非難するニュアンスで言っている奴は思考停止に陥っている。
そこで終わらせずにもう一歩踏み込み、「彼女は辞めたがっていたはずだ。辞めたくても辞められなかった圧力はどれほどのものだったのか?」となるべきだろう。
ドラマや映画などで暴力団や宗教団体を辞めるには指を切り落としたり大変な代償が必要らしいが、具体的に○○組ではどう、××教ではどう、とそれらに対して電通退職の難易度は上か下かまで提示できれば、退職という選択肢がいかに難しいものであったかということになる。
俺も新卒で入った会社を辞めようとしたが上司に阻まれ、結局退職申し出から実際の退職まで7か月かかった。結果として退職できたからよかったものの、その7か月の間、上司の嫌がらせが相当ひどいものであり、もしこの7か月中に耐えきれていなかったら3面記事を賑わせていたかもしれなかった。
これはいろいろ知った今だから言えることだが、どうしてもという状況であれば欠勤して傷病手当金を請求するか、書面による退職届を提出する等の救済措置があるようだ。ただ、大学を卒業したばかりの新人だとそこまでの知識はないかもしれない。
高卒や短大卒で就職した友達がいれば、自分より社会人経験が長い分こういった知識があったりするのだが、被害者はプライベートな時間がないほどの残業を強いられており、相談する時間も体力もなかったように思われる。
最近はベトナムでもインターンシップで大学生がわざわざ日本から、しかも自分の金で来るのが目立つが、それよりももっとやることがあるということを再確認した今日この頃であった。