これがベトナム大学院の実態だ!

Trường Đại Học Bách Khoa Thành Phố Hồ Chí Minhの大学院修士課程に社会人入学

続「教室はまちがうところだ」

先ほどのエントリ「教室はまちがうところだ」に付け足したい内容があったのでその続編ということで。
そもそもなぜ自分は間違いを恐れる人間になったのか?
ふと思い出したのはエチオピアでJICA所長と初めて会った時のことだ。
時差ボケで眠いのにさらに眠くなる話を聞かされていたが、ふと、「エチオピアのGNPは何ドルか?」と聞かれた。
もちろんそんなの誰にも分かるわけない。
しばらく沈黙が続いたので、仕方なく自分が適当に○○ドルぐらい答えたが、当然当たるわけがない。
するとその所長は別な奴に、「○○ドルなわけないじゃないですか。そうですよねー。」みたいなこちらを小馬鹿にするような言い方をした。
実はこの所長は超絶仕事ができず、さらに性格も悪いため隊員みんなから嫌われており、いよいよエチオピアを出ている段になってガレージセールと称して賞味期限の切れた食べ物を期限のことは知らせず高値で売りつけられたらしい。
もちろん自分のところにもガレージセールの知らせは来たが、当然というべきか行かなかった。
この所長のやばいところは自分に対する態度以外にも、「新隊員の盗難被害防止のため携帯電話ストラップを支給してはどうか」という意見をSV(シニアボランティア)の人が言ったのだが、これを無視し新隊員に自ら買いに行かせたところ、なんと新隊員全員が携帯電話を盗まれて帰ってきた。
これに対しては怒りというよりも失笑というかあきれてものも言えないレベル。
そんなこともあって所長は消えていった。
と、JICA自体が間違いの許されない職場のようであるが、それでいてJICA職員の仕事のレベルは低く、SVの人たちからおしかりを受けるレベルであった。
ある日の夕方、若手のJICA職員があるアンケート調査をメール一斉送信したが、締め切りが翌朝。
多くの途上国は停電やインターネット不通が日常茶飯事だから、そのアンケートにいったい何人が返答したやら。
民間企業だったら絶対にありえないことだ。
そこであるSVが苦言を呈した。しかしこれは指導の類だろう。むしろその職員は感謝しなくてはならない。
青年海外協力隊やSVはJICAボランティアと言われるが、任国の人たちに対してではなく、JICA職員に対する職務指導というボランティアもあるようだ。

しかし、今宿題をやっていて、どうして自分が間違いを恐れるようになったかその原因が分かってほっとした半面、無能な元所長に対して怒りが再びわいてきたので気持ちの整理をつける意味で文章にしたためた。
この数年間自分の中だけにたまっていたものが吐き出せてすっとした。

さて、最後に一応JICAの名誉のために付け加えると、その後来た所長はまともというかむしろ素晴らしい人で隊員からの評価も高かった。
自分の帰国時にこの新所長と面談があったのだが、同じJICA同士であっても帰国面談には襟付きの服を着なくてはいけないらしい。
自分は普通にTシャツで行ったのでそれを同席の調整員に言われたが、いまさら服を変えることもできないので「そうですか」とだけ言って軽く流したし、新所長もせいぜい一言何かいったぐらいでそれ以上ぐちぐち言うことはなかった。
JICAも間違いを恐れることのない組織に変わったのだろうか。
それにしても、エチオピア航空の墜落事故が最近発生したが、それに連想ゲーム風でエチオピアの話につながったのも何かの縁なのだろう。